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期外収縮

不整脈の検査と治療(循環器内科 間島 圭一)

心臓の拍動を自覚する不愉快な症状を、動悸といいます。動悸の訴え方は様々であり、瞬間的なものから、長時間続くものまであり、また同じ病態でもヒトにより動悸と自覚したり、しなかったりするものです。
心臓は1日に約10万回あまり規則的に収縮と拡張を繰り返しています。時にはなにかの理由で次に来るべき周期よりも早く収縮が起こることがあります。これを期外収縮と呼びます。期外収縮は日常の外来診療で見られる不整脈で一番頻度が高いものです。動悸の中にはこの期外収縮が認められるヒトがいます。
心電図検査が12誘導検査(一般に『心電図検査』といわれる数分で終わる検査)1回だけで行われていた時代では、期外収縮は全人口のせいぜい1%前後にしか認められるに過ぎないと思われていたのですが、24時間携帯式ホルター心電図検査法が普及した現在では、高齢者では80~90%、若い年齢層でも50%に認められることが知られています。この期外収縮の多くは無害で、何ら薬物治療を行う必要はありません。

このように、心電図電極とレコーダー(腰に付いているもの)を24時間装着し、同時に生活状況を記録して頂きます。レコーダーに記録された24時間分の心電図と生活状況の記録を照らし合わせながら解析し、不整脈・心電図変化と日常生活の状況・自覚症状の出現との関係を調べる検査です。

一部の、重篤な心臓病に伴って出ている期外収縮に対しては治療を要しますので、指摘された期外収縮の性質を詳しく調べ、治療の要否を決める必要があります。
胸部X線写真、心臓超音波(心エコー)検査運動負荷試験、そして24時間携帯式ホルター心電図にて基礎に心疾患がないかを外来で調べます。これらは必要であればさらに詳しい検査を行うきっかけとなる検査です。
動悸等の症状が気にかかる方は、一度ご相談ください。

心臓超音波(心エコー)検査

超音波(エコー)画像診断装置を使い、心臓の断層像(輪切りの画像)を撮影し、安静時の心臓の壁・弁の性状・動きを観察します。

心臓の任意の断面が観察できる、リアルタイムで心臓の動きを観察できるといった利点があります。
また、心臓内の血液の流れを観察する、“ドップラー心エコー”とういう検査もあります。

運動負荷試験

トレッドミルと呼ばれるベルトコンベアーの様な装置に乗って頂き、運動(この上で走る)して頂きます。走るスピードとベルトコンベアーの傾き(勾配)を徐々に上げていき、目標に達するまで運動を続けます。

また、運動中は常に心電図と血圧を記録・観察します。
運動して心臓に負担をかけて心電図・血圧を観察・記録し、安静な状態では分からない心臓の異常を発見するのを主な目的とした検査です。

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